違いのわかる女


友人K嬢のコダワリの一端を垣間見ることのできる記事、「正しい日本語 正しくない日本語」

人によっては「なにそれ」ってことかも知れないが、
やはりある種の言葉への固執を持つ私にとっては、彼女のこうした苛立ちも十分に理解できる。

もっとも私自身は特別語学について見識が深いわけでも語彙が豊かなわけでもないのだが、
どうにも自分の中で本能的に許せない響きや表記が割合多くあるようだ。
中でも私が苦手とするのは、ある一定の言葉の「カタカナ表記」。
タイトルやキャッチコピーみたいな目立つ部分で
「バッチリ」とか「タップリ」とか書かれると、もう虫唾が走る(特に後者)。




正しいとか正しくないとかいう話では全くないし、むしろ何一つ間違っちゃいないのだが、
もうこの語感の痛さ、いや、痒さ?といったらない。
うまく説明できないのだが、それを自分でタイピングしていたら全身が痒くなりそうなのだ。

10年前ならいざ知らず、わずか数年前の選挙の投票を呼びかける啓発ポスターに
若い男のセリフとして「モチ、決めに行くさ!」と書かれているのを
事務所の過去データで見つけたときは、
勢いあまってその場でデータを消去したいほどの衝動に駆られてしまった。
このコピー自体がすでに決まってないことこの上ない。選挙の投票率など推して知るべし。


・・・カタカナで思い出した。

私が子供の頃から非常に気に食わなかった言葉がひとつある。
ここ北海道を代表する魚といえば、そう、「鮭」だ。
そしてこの魚、何故かオトナ達はみんな「シャケ」と言っている。
なんでだよ!?どっから見てもこの漢字(鮭)を「シャケ」とは発音できないだろ!!?
と、子供心に許せなかったのだ。何故かと訊かれてもわからない。
「鮭」と「シャケ」の違いが人生においていかほどの重要性があるのかと問われれば、
全くもって鼻くそのようなどうでもよさなのだが、幼少の私は兎に角この響きが大嫌いで、
身近な大人が「シャケ」と言うと内心「キーッッ」となったものだった。

そして三十路の現在。思わずおにぎり屋さんで「シャケ」と言ってしまった自分に気がつく。

・・・・・・大人になるって、こういうことだったのかな・・・・・


ところで、そんな話だったか?
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by midori_design | 2005-07-09 20:52 | 勝手にツッコミアワー | Comments(14)
Commented by K嬢 at 2005-07-09 22:29 x
”なんでだよ!?どっから見てもこの漢字(鮭)を「シャケ」とは発音できないだろ!!?”

・・・まさに一言半句たがわぬ想いを抱いていました・・・
ブラボー! よく言った! 高ぶる気持ちを抑えきれず、コメント。

でも、そんな私も大人になったので、今ではこのように認識しています。
 Aチーム:「シャケ」「トロ」
 Bチーム:「鮭」「鮪」
しかし、せっかくこのように(私の中で)決着したはずなのに
Bチームの意味で「シャケ」言われると、いまだに「キーッッ」とします。。。
Commented by K嬢 at 2005-07-09 22:31 x
(注)↑
 Aチーム:食べ物のなまえ
 Bチーム:生き物のなまえ
Commented by midori_design at 2005-07-10 00:20
よかった、こんなところに同朋がいたよ!
そうだよね!?
「シャケが川上ってきた」とか言われたら
「上って来ねえよ、キーッッ」とするよね!!?
Commented by しべ at 2005-07-11 19:44 x
もっと細かいやつが出現。
「シャケ」は食べ物だけど魚の名前、「トロ」も食べ物だけど、魚の一部分の名前。
「シャケ」は獲れるけど、「トロ」は切り身。
細かすぎ?
でも、シャケが川を上らないことは同感。
Commented by K嬢 at 2005-07-11 23:24 x
↑ いや、これにも同感。
食べ物時と生き物時で名前が変わる例が
他に思いつかなかっただけなり☆(・∀・)
Commented by おいけあん at 2005-07-12 08:14 x
こんにちは この話題の仲間に入れてください

「言葉」から受ける”感じ”は 人ひとによって おおいに違いますね


「あげる」を 謙譲の意味が無く使われることが とても不快に思います
”自分の子供に「お菓子を あげる」”などと聞くと 気分が悪くなる
”目下には とくに 身内の者には「菓子を やる」”と言うべきだと思う
もうひとつ
「しゃべる」を 放送などでもよく聞きます 
(浅薄に)”ぺらぺら喋る”という感じがして これも不快です
「話す」「言う」(「おっしゃる」「もうす」)を使いたいものです

言葉については ”保守的”なほうが安心できますね
Commented by しべ at 2005-07-12 11:45 x
あ、どうも、初めまして。
おいけあんさんのお話を伺って、また一つ思い出しました。
「お会いする」は丁寧語でしょうか、謙譲語でしょうか。
よく、「貴社の社長さんにお会いしたい」なんて聞きますが、本当は「お目にかかりたい」としっかり謙譲語使うべきなんじゃないかと思ったりしてます。
これも細かすぎでしょうか?
Commented by midori_design at 2005-07-13 20:38
おいけさん、K嬢、しべ、それからトラックバックして頂いたKazさん、いらっしゃいませ!
いいですね~、皆さん盛り上がってますな。この調子でどんどん話題を広げてください。

おいけさんのお話に思わず大きく頷いてしまった私。
実は「あげる」を子供に対して使ったこと、私もありました。
例えば駄菓子屋のおばちゃんが子供に向かって「おにいちゃんにこれをあげようね」なんて言うのを聞いて、疑問に思っていなかったというのもあるかも。
そこに、「小さくてもお客さん」という謙譲の意味があったことまでは思いが及びませんでした。
実は文字を見れば簡単に気付くはずのことなんですけどね。

Kazuさんのトラバにもおおいに共感させていただきました。場面を想像して思わず拍手!
Commented by midori_design at 2005-07-13 20:50
食べ物と生き物とで名前が変わることに関しては、「鮭」は王者かもしれないね。
だって親だけじゃなく子もでしょ。
稚魚を育てる目的で採卵するときは単に「鮭の卵」だけど、
食用なら筋子(房のままの状態)といくら(バラした状態)になるもんね。
ところで、東京在住のM氏が
「こっち(本州)では筋子といくらの違いの認知度が低い」
って言ってたけど、そんなもんなのかな?
Commented by K嬢 at 2005-07-13 23:44 x
そういえば、もうひとつ思い出した。
実家では「筋子」を「すずこ」と言ってましたねぇ。
だから、こんな想いも抱いておりました・・・

”なんでだよ!?どっから見てもこの漢字(筋子)を「すずこ」とは発音できないだろ!!?”

※筋子をすずこと呼ぶのは北海道弁として認定されている模様。
http://www.sh.rim.or.jp/~akarin/dialect/s.htm
Commented by しべ at 2005-07-14 16:12 x
「筋子」は確か salmon roe
「いくら」は   salmon eggs
「すずこ」は北海道の浜言葉だと思うが、大辞林では方言とは書いていない(インフォシークのポータルサイトの辞書で検索)。
ちなみに いくら はロシア語が語源だったような気が。
Commented by kaz-105 at 2005-07-14 18:53
漢字は表音文字ではなく表意文字である・・・なので、発音が異なるのに同じ漢字で表記できる。。。てなことなんでしょうかね。

たとえば、漢字の訓読みって、「音」としてあった言葉に、その意味から漢字をあてて出来たようなもんじゃないんでしょうか?(推測です。根拠はありましぇん。詳しい方、教えてくだはれ。)
ということはですね、「かっこいい」という言葉がすっかり定着してしまったからには、
「格好」という漢字に「かっこ」というふりがなをふるのは、あながち間違いとは言えないのでしょう。

フランスあたりですと、正しい国語(もちフランス語ね)を維持するために、あまた増える俗語、外来語の類、あるいは新しく出現したモノを何と呼ぶかなんてこともチェックして国語表現を管理しようとしてるそうな。論理の国らしい取り組み。。。
Commented by おいけあん at 2005-07-14 20:24 x
「人間は 言語を道具として 思考を展開する」

つづきは あたらしく
みどりさんが 提供してくださった 「すなっく じょうまつ(場末)」で・・

じょうまつ > 情待つ > 情報を待つ  ←  ぴったりの ねーみんぐ やんかーー
Commented by midori_design at 2005-07-14 22:55
あれ?もしかしてシャケって北海道ローカル?
もとは浜言葉だってことならばまあ納得できる響きだよね。
漁師のおとっつぁんが岸に向かって
「ほぅれ、シャケ大漁(だいりょう)だぁ」って具合にさ。

「すずこ」と言えば。
むかし姉が某百貨店のタバコセンターに勤めてた時、
おばちゃんに「まいるどせぶん、ずっこ!(十個)」って言われて
相当苦しかったと言う話が。訛りの原則は一緒だってことで。

ほー、国語表現の管理ですか。
言葉は時代とともに変わり行くものとは思うけれど、
やはり正しいもの・良いものは守り伝えたいもの。
国があれこれ管理、検討ってのもどうかと思いますが、
後世に引き継ぐべき言葉はやはり親から子へ、
或いは良い本を読むという行為を教えることによって、
しっかり育ててもらいたいものですね。

おっと、おいけさん。早速のご来店ですね!
こりゃ店主も急いで店に戻らなきゃ。(笑
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