痴漢 2002年 8月18日(日)

先日、久しぶりに痴漢にあった。
最近ジーンズが定番となっているので痴漢にあうことなど考えてもいなかったのだが、
そいつは夜陰に乗じて自転車で後ろから近づいてきていたらしい。
バスを降り自宅に向かう途中で、折しも電話を受けて話に意識が集中していたため
背後の音に気がつかなかったのだ。



いきなり後ろから股間をわしづかみにされたと思ったら
すでに敵は前方に走り去っていくところであった。
私はPHSを握りしめたまま思わず
「・・・ってめェェ!!!!」
と怒号をあげていた。
そいつは一瞬振り返り、猛スピードで去っていった。

痴漢に股間をわしづかみ・・・

なんだか三流AVかなんかの宣伝文句みたいでいただけない。
しかもこんな状況でも韻を踏んでしまう自分が悲しい。
おまけにすぐに逃走されたんじゃやりかえせないので(なにを・・・)
行き所のない不愉快さだけが残る。
でも冷静に考えたら、こっちは相手をとって食う勢い(?)の怒れる三十路前。
背後から狙った獲物がとんだ見当違いでがっかりしているのは
奴の方かも知れないんである。
ざまあみろと言うべきなのか悲しむべきなのか、どうにも微妙な線である。

ここ数年すっかりパンツスタイルオンリーの私だが、
高校卒業後から5年前位までの間は
ほとんどスカートしか履いていなかったという意外な経歴を持つ。
長い髪にスカートだった頃は、それ相応に痴漢にあう回数も多かった。
地下鉄やバスの中でというのは良くある話だが、
シートに座っているときにあったのにはさすがに驚いた。

そいつは20代半ば〜30代の男が持つにはどう見ても不自然な、
大きめの空の紙袋を下げていた。私の隣に座ると即座に膝上に紙袋を置く。
視線を遮ったつもりだったのだろうが、
紙袋の下に手を滑り込ませたその体勢はどう見ても不自然だ。
電車の揺れに乗じて横から太股を撫でまわされ、何かと激しやすい私は
読みかけの小説をぱたんと閉じてその腕をひっつかみねじり上げた。
「なんだこの手はぁぁ!!!!」
一瞬にして車両中の注目の的となってしまった彼は、
いたたまれずに次の駅で飛び降りて走り去った。

しかしその数年後、なんと彼は再び私の前いや隣に現れるのである。
手口がまるっきり同じであったためすぐにわかった。一度ならず二度までも。
心の中で私が「またおまえかぁぁ!!」 と怒号したのは言うまでもない。
しかし今度は私も少し冷静だった。すっくと立ち上がると奴の目の前に立った。
大きく息を吸い込み、その脳天めがけて平手を下ろした。
「バシィィィィッ!」
私が思っていたよりも遙かに大きな音でそれは響き渡った。
車両中の人が驚いて一斉にこちらを見ている。
仁王立ちの私の前で座ったままうなだれているそいつが小さな声で
「すいません・・・」と言うのが聞こえた。
今度は彼を電車に残し、次の駅で私は降りた。

今でも彼は紙袋を持って地下鉄に乗っているのだろうか。
なんにせよ、相手は選ぶものである。
[PR]
by midori_design | 2005-04-23 23:00 | 恥の遺産 | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。